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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇)  第12話

   「お早うございます。」

  「昌幸か、まぁ上がらんかい。」

   「はい……お邪魔します。」

 「お前ら、毎週休みが合う分けでも無いのに、たまには…デートにでも行って来んかい。」

  「出かけたりせんでも、しょっちゅう逢ってデートしてますから。」

  「マサ、うちは…生れてこの方、あんたとデートなんかした事無いで。」

   「夕子、いつの間に………。」

 「しょうも無い事喋ってるんが…聞こえたからに決まってるやろ……アホっ…。」

  「アホっ…って、子供の頃から、ずっと一緒に行動して来たやないか…?」

「あんた、子供の頃から、それをずっと…デートやと思うてたんか…?」                                       「なんぼうちでも、デートで…犬のウンコは踏んだりせえへんやろ…ドアホっ!」

「そんな極端な話を持ち出さんでもええやないか…ほんなら、お前は、二人で映画や買い物に行ったり…祭りや、縁日に行ったりしたんを…1回もデートやと思うた事は無いって言うんか…?」

  「在る分け無いやないか……アホっ!」

「ほんまに、アホアホって、昔から……昔の話はもうええわ…今は、仮にも婚約中やど…どない考えてもデートやないか…?」

  「仮、仮、仮、仮婚約中や!正確に言うてくれるか…知らん人が聞いて、勘違いされたら困るんや。」

「お前の話こそ、誰も知らん話や。 それに、内緒にしとけと云うたんも…お前やないか。」                          「世間で言う…俺が、怪獣に襲われた日の事やで……。」

「……取りあえず、うちの部屋へ上がる事にしょうか…お父ちゃん、そのダンボみたいな耳…早よ収納して。」

 「俺と、昌幸の漫才も中々やと思うけど…お前ら2人……おもろいやないか…また、頼むで……。」



「ほんで今日、俺の胃袋は…何を食べさせられるんや…?もしかしたら、先生も道ずれにする気なんか…?」

「あのなぁ、まずいモンを作る気は無いんや…ど~いう分けか途中から、手順と量がおかしな事に成ってしまうだけの事や…。」

 「それを自分で確かめてから、食べさせて欲しいんやで…俺も…先生も。」

 「お母ちゃんから聞いた。」「自分自身で臨床実験をやるように伝えてくれと、嘆願したらしいなぁ…?」

  「あっ…もう、耳に入ってましたか…?」

 「もう…心配はいらん……これからは…加減の出来る女に、生まれ変わる事にしたんや。」

「なぁ夕子……【夕子】って言葉を…他の言葉に置き換えたら…【加減の出来ん女】やど…意味が分かって言うてるんか…?」

 「ええか…生まれ変わっても、マサに対しての【手加減】だけは…この加減には含まれへん事を…覚えときや……。」

   「…し、しっかり…刻み込みました…。」

 「よっしゃ~ ほんなら、まだ転生中やから、今日は…久しぶりに、お好み焼きでも…食べに連れて行ったるわ。」

   「ほ、ほんまか…?」

  「この流れで、嘘はないやろ~~財布は、あんたなんやし……。」

 「…それは、連れて行ったるとは…言わへんやろ…普通……?…」

  「なんか、文句でも…?」

  「文句は無いけど…せめて、ジャンケンするとか………。」

 「マサ、あんた…かよわい乙女を…喰いモンにする気なんか…?」

 「お前、かよわいの意味、根本的に間違うてるど…ええ加減に……。」

  「お父ちゃん!助けて~~ マサが…マサが~~!」

   「おいこらっ、夕子…なにを言う………。」

  「…辛抱せい… 痛いのは最初だけや~~~」

    「あのアホ親父………。」

  「お父ちゃん!どう云うつもりや…⁉」

「ど~云うつもりもなんも…なかなかの名演技やった…けど…マサには、無理に決まってるやないか。」                    「まして俺が居てるのに…今の場面…お母ちゃんでも…心配なんかせえへんわ。」

 「ほんなら、マサ以外やったら…助けに来てくれたんやろなぁ…?」

  「マサ以外やったらか…?」

  「せや、すぐに助けて………?…」

「当たり前やないか…相手が生きてるうちに助けたらんと… 娘を犯罪者には出来へんやないか…。」                     「お前、自分を分かって無いんと…違うやろなぁ…?」

  「……うち、普通の家庭に生まれたかったわ………。」

「せやけど、もしも…実際にお前が他の奴に襲われるような事が在ったら、俺は手加減出来ても、昌幸は殺しかねんぞ。」      「せやから、お前はほんまに気を付けんとアカンのや…これは覚えとけよ…自分だけは、大丈夫と思うのは危険な事なんや。」

  「…もう…お父ちゃん……中途半端に真面目な事いわんといて…。」

   「先生、俺かて今は警察官です……手加減は、せえへんけど…殺す手前でやめますわ。」

    「マサ、降りて来たんか…?」

「そんなもん、いつまでも一人で待ってられへんやないか……親子漫才が始まったから…もっと間近で聞きにきたんや…。」    「でも、先生の言う事は最もですけど、夕子だけは…大丈夫やと思いますわ。俺が仮に襲うんやったら、もっと…女ら……」

  「昌幸!それ以上は危険…や………」

   「…らしい………痛っ!」

   「もっとなんや!アホっ!」

 「夕子の場合は、確かに心配なさそうやなぁ…昌幸、お前の方が心配や……しっかりせい…大丈夫か…?」

  「せんせ~ぼ、僕…生きてますか…?」

  「しゃべったらアカン……危険な状態や………。」

「アホっ!うちを放っといて、二人で遊ばんといて。 ほら、さっさとせんかいな…お好み焼食べに行くんやろ…?」

 「……せやったな。」「先生、良かったら…帰りになんか買うてきましょか…?」

  「野口やろ…?ほな、焼きそばと焼うどんのチャンポン大盛りや…慌てへんけど…早い方が嬉しい。」

   「ややこしい言い方せんでも、先に焼いてもろて届けるやんか…マサが………。」

   「……はい、お、俺が届けますわ。」

 「お前らの力関係は、どうやら…死ぬまで変らんみたいやなぁ…。」

   「そんなん、当たり前やんか!」

  「えっ、どう云う事なんですか…?」

「二人同時に……まぁ、息は合うてるようやけど、内容は全く違うみたいやなぁ……。」                             「ええか昌幸、女は…子供が出来たら一気に…さらに強く成るんや……。」                                        「…今で、これやと云う事は……答えは、おのずと出てるやないか…。」

  「今より強くなられたら…俺は………?…。」

  「それでも、一緒になりたいんやろ…?覚悟するしかないやないか…。」

「アホっ!ええ加減にしいや…二人で、遊んだらアカンって言うてるやろ……とにかく、決めつけんといて!」               「早よ! お好み焼きや!……だいたい、娘が嫁に行くのを…喜ぶ父親なんか可笑しいやんか…?」 

 「アホっ!誰が喜ぶねん…昌幸以外やったら反対するわ………。」「…ほい…早よ行って、買うて来てくれ。」 

  「先生、俺…心の師と………」

  「マサは黙っとき!ほな、うちはマサ以外とは…結婚したらアカンのんか…?」

「アカン事はない……俺はな… お前がアカンのとちゃうんか?昌幸でないと……さぁ、早よ行って来てくれ…腹ペコなんや。」

  「……な、なにをアホな事を……もうええ……マサ行くで。」

  「芳月のアイスクリームも忘れんなよ~~~。」

   「やかましいわ……常識やないか………。」

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