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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇)  第5話

   「オッス、入ります。」 「藤川先輩、今日もお願いします。」

    「おう、宮田か…早いやないか?」

 「はい、自分は最後の授業が自習でしたので、先輩が居てはる事を期待して…先輩、もう、いつものトレーニングは…?」

  「終わった……お前らとの練習も在るから、ダウンとは云わんけど…最後の仕上げや。」

  「体中の関節と筋を柔らかくって…先輩の口癖ですもんね。」

   「俺も、師匠からの受け売りやけどな…。」

 「いや、すごいです。 自分ら頑張っても中々そこまでは…あっ先輩、そこでちょっと…動かんといて下さい。」

   「えっ、ここで…?」

  「怒ったらあきませんよ…ずばり、白クマの敷物みたいですわ。」

  「ふん、うまい事言うやないか……」 「よっしゃ~終わりや。」

   「せ、先輩…その顔……?」

   「ああ、これか…ちょっとな。」

 「ちょっと…や無いですやんか…?」 「先輩が…きのう帰られてからですよね…?… なんて言うか…?…❕」                「あ~~っ…い、今…すべてが眼の前に映し出されたような感覚ですわ… これって、当たってるんとちゃいますか…?」

  「当たってそうやなぁ… なんでそう思うたか教えてくれるか…?」

 「そ、それはですね、きのうの練習までは何事も無かった。 その後…今日、学校へ来るまでの間ですよね…?」

   「まぁ、そうなるわなぁ……。」

 「それしか在りませんやんか。 ほんで、きのうの帰りは、青田先輩と一緒に帰りはったと、北島から聞いてます…。」         「…ねっ⁈ これって、仮に相手が暴力団でも…事務所の一つや二つ潰せる戦力ですやんか。」

  「アホっ! なにを訳の分からん事を……。」

 「いや~まぁ…これは冗談…ですけど…事実でもある、たとえ話ですわ…。」                                 「…とにかくですね…新聞やニュースが、何も騒いで無いと云う事は…『恐竜と怪獣』のコンビは……痛っ…すみません……。」

  「いや、かまへん。」 「続けてくれ…もう怒れへんから…。」

 「はぁ…で、この危険な二人は…町や住人に、危害を加えること無く…家まで帰りついたと推測されますよね…?」

  「新聞やニュースが騒いでないのが…それを裏付けてる…と、言いたいんやな…?」

   「先輩…もう、怒れへんってい言いましたよね…?」

   「……怒ってへんがな。」

  「…ほな、ここまで来たら………。」

   「ここまで来たら…?」

 「はい……家に帰ってから…先輩に、この傷を負わせる事が出来るのは…青田先輩しか考えられません…。」            「そうなると、思い当たるのは…前日に、先輩が合う人、合う人に喋りまくってた特大ニュース…これしか無いでしょ…?」          「逆に相手から『あの噂ほんまですか…?』って聞かれたら、ごっつい嬉しそうな顔で『どこで聞いたんや~地獄耳やなぁ…噂の広まるのって早いなぁ…まいったなぁ…』とか言うてましたやん。」「聞いてる自分らも『あれっ…ほんまかいな…?』とは思うてたんですわ。」「ほら、先輩…正直に言うてみなはれ… 楽になりますよ…?」

   「アホっ! やかましいわ!」

  「痛っ……」 「もう、怒れへんっていいましたやんか。」

「怒ってへん…。」「けどなぁ…細かいやり取りは別として、夕子は、ほんまに『うん、分かった』って言うてくれたんや…。」

  「先輩…その~細かいやり取りが…大事なんと違いますか…?」

 「…とにかく今日は、今のうちに帰る事にするわ…。」 「みんなには…急用が出来た…と、でも言うといてくれるか……。」

   「は…はい。 お疲れさまでした。」       
          (今…口止めなんかされへんかったよなぁ………うん! されて無い…!)


   「オッス!入ります。」 「オッス!」 「オッス!」 

  「お~い…みんな。」 「北島も…みんなや、集まってくれるか……。」



   「昌幸、ちゃんとこっち向いて食べんかいな。 行儀の悪い…お父さんも一言、言うたって下さい。」

 「…普段はそんな事無いから、おかしいとは思うてたんや… なぁ、昌幸…その顔どないしたんや…?」                       「練習ではそんな事にはならへんやろ…まさか喧嘩とは違うんやろな…?」

   「…うん、…いや…もちろん違うで……。」

 「いやや~ほんまやんか……青たん作って… せやけどお父さん、まさか喧嘩は無いわ……。」                         「昌幸がこんな顔になるような喧嘩やったら…お父さん、今頃…のんびりと御飯なんか食べてられへん。」                           「もうすぐ警察官になると云うのに…この子かて分かってるはずやで…なぁ…?」

   「う、うん。 当たり前やないか……」

  「お父さんは、あない言うてるけど、練習なんやろ…?」

   「…うん。そう………。」

 「アホか、試合やったらまだしも……今の時期、後輩との練習で、こんなふうに成る分け無いやないか…なぁ…?」

  「…う、うん…親父の言う通りや……。」

「ほんなら…なぁ、正直に言うて。 あんたは大丈夫でも、あんたの場合、色々と心配なんや…ほんまに喧嘩とは違うんやな…?」

  「違う…たとえ喧嘩しても、俺かて、お母んの言う通り、警察官になるんやから……。」

 「それは解るで、解かるけど…警察官に成ったから云うて、殴られても我慢出来るような奴や無いから……」                  「俺も、お母さんも心配してるんやないか…なぁ、正直に言うて安心させてくれ。」

  「こ、これは…その……安心してくれ……。」

   「あっ! お父さん…解ったわ…!」

 「えっ、急に大きな声出したらビックリするやないか……」 「ほんで、ほんまに分かったんか…?」

   「…あの~なぁ、お母ん……」

 「…ふふふっ……あんたは黙とったらええ。」                                                        「朝から夕子ちゃんが来てたんやけど…ろくに挨拶もせんと……おかしいとは思いましたんや…なるほどなぁ……」

   「なぁ…お母ん………。」

  「あんたは黙っとたらええんや…。」 「私が勝手に気付いただけや…怒られたんやろ……?」

    「……うん…まぁ……。」

「うっ…ふふふっ…理由まで分かりましたで。」 「あんたの勝手な思い込みやったんやろ…? そんな事やと思うてましたわ。」      「せやのに、あちこちで…誰かれ無しに言いふらして。 そら、夕子ちゃんで無うても怒りますわ。」

「昌幸、ほんなら…お前が言うとった今世紀最大のニュースって嘘やったんか?俺…会社中で言いふらしてしもうたやないか。」

  「いや、お父さん、嘘とは違いますわ。 この子は、こう云う話で嘘はつかれんはずです。」

「そう、そうやで、嘘なんか全然…細かいやり取りは別として…夕子は、ほんまに『うん、分かった』って言うてくれたんや。」

  「その、細かいやり取りが大事なんやろ……このアホ息子!」

 「おいおい… ほんで夕子ちゃんとは大丈夫なんやろなぁ…? 俺はそれが心配や……。」

   「…それは………大丈…夫……と…」

  「それは心配無いと思いますよ。」                                                           「こんな顔になってたにしては、昼も…帰って来た時も…顔は隠すようにしてましたけど、逆に調子は良さそうでしたから…。」       「…殴られたけど、ええ事も在ったんやないやろかって…そんな気がしますわ……なぁ、図星やろ…?」

   「…う…うん、いや…俺、風呂行ってくるから……」                                                (お母んも中々、するどいやないか…ほんまに結婚出来たとしても、【女尊男卑】にグループ分けされるんとちゃうやろか…)

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コメント

お父はん、完全に敷かれてる~ww

結局、後輩たちにも広まったか・・・
あとで、別ルートから夕子の耳に入って、夫婦漫才の第2ラウンドかぁ!?マサ、今度は寝技やっww応援してるで!!
青春篇の続編、マサのお母はんと、夕子の、嫁姑戦争もなかなか面白い話になるとは思いませんか!?ねえ読者のみなさん!!

藤井美菜さん、いつも有難うございます。

藤井美菜さん、いつも有難うございます。

青春篇の続編ネタまで考えて頂きまして…嫁姑戦争はまだまだ先の話に成りますが、そこに至るまでの話をのんびりとお楽しみください。
とても嬉しいです、これからも宜しく願います。
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