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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇) 第4話

    「マサ~~ 居てるか~~?」

  「夕子~~来る頃やと思うてたで……」 「10数えたら上がって来てくれ~。」

  「マサあんたなぁ………」 「ま、マサ…⁉ なにしてるんや……その格好?」

   「…夕子…… 早いやないか、まだ、ちょっと…準備が………」


  「アホっ! うちが…10数えると思うたんか…! 数える分け無いやろ…アホっ!」

 「いや、数えへんとは思うたけど、何かを予感させる一言やろ…?」                                                 「それからなぁ、そろそろ…文章の最初と最後に…『アホっ』って付けるの…やめた方がええと思うで…。」

   「アホっ! うるさいわ…アホっ!」

  「さすが夕子や…乗ってくれるから好きやねん。」

  「あんた、その格好もそうやけど…とにかく、1回笑わそうと必死みたいやなぁ…?」

 「そら4年間、大事にせなアカン命と体なんやから……笑わしたら勝ちと云うルールが在る以上はなぁ…。」

 「無い!」 「そんなルールなんか無いって…子供の頃からも…何べんも言うて来たはずや。」

「せやけど、よう考えてみ…このルールで勝ってるんは、いつも俺やねんから……喧嘩で勝った事は一回も無いけどな…。」

 「…あんた時々、卑怯やで。」                                                                  「その目障りなモン、ほんまに笑うてしまう前に脱いでくれるか。 …どこで借りてきたんや? 剣道部か、警察道場か…?」

  「剣道部や…警察道場は、なにが在っても持ち出されへん。」                                              「夕子お前、これより…最初と最後に『アホっ』って云うとこで笑うてたんと違うんか…? 乗ってくれたやないか…。」

「ううん…10数えるのが『何かを予感させる一言やろ』って…あそこでちょっとウケてしもうたんや。」                      「笑らわしたら勝ちと云うルールなんかは無いにしても…今日も負けや。」                                       「…なぁ脱ぐのに、そんな時間が掛かるもん10秒では始めから無理やんか…。」

 「せやから、お前も言うように…俺かてお前が10数えるなんか思うてへん。」                                    「ようするに…数はいくつでもええ… それやったら、10しか無いやろ……ふ~こんなもん夏は着てられへんで……」                「痛っ!……痛っ! 痛いって…… お、お前、防具脱ぐの待っとたんか………待ってくれ………痛っ、痛いって……まいった………ほんま痛いって……夕子!……お前ええ加減に……勘弁してくれ~!……って………。」

   「………こいつ………。」

  「…………あっ…!…………」

 「…………なぁマサ…その重たい体、早よどけんと…誰が見ても、押し倒してるようにしか見えへんで…。」

  「…どいたら、もう暴れへんか…?」

 「…このアホが……」 「正直に教えたる… あと、一発で終わりにしたる…。」

 「あと…一発…あといっぱつ…まだ殴る事には間違いないんか……あと一発…ほんまやな…?」

  「あと一発や……嘘は言わへん。」

  「…はよ…終わらせてくれ……。」

  「…眼をつむって…じっとしとき…。」

 「…め、眼を…? 俺も男や…動けへん…!…」

   「いくで…!」

   「うっ…!」

「なっ…? どうせ眼はつむるんや…始めからつむって、じっとしといた方が変な処へ当たらんで済むんや…観念しい…!」

  「うん…なぁ、ちょっとは手加減……うっ………」 「……ゆ、夕子………⁉…」

 「うちの…ファーストキスや……。」 「でも、ええか……へんな勘違いしたらアカンで……。」                        「今後一切、この件については、完全忘却、他言無用…再発防止システム無期限稼働中…非常停止装置故障中修理不可や…。」                       「ええか、あんたから、ちょっとでも変な事してきたら……」

   「……はぁ、はぁ……してきたら…?」

 「仮・仮・仮・仮契約中の婚約は…破棄する………覚えときや。」

 「わか…った。」 「ほんなら、仮、仮…仮契約でもなんでもええけど、婚約中って云うのは…それでええんやな…?」

  「あんたが、ここまで広めてしもうた話は、今更どないしょうも無い。」                                           「ただし、完全忘却、他言無用や。ええか、今日の内容がちょっとでも漏れたら………」

   「そんな心配いらんと思うけど…… ちょっとでも、漏れたら…?」

   「その日を限りに…音信不通や。」

    「……音信…普通……⁉…」

     「心配いらんのやろ…?」

   「いらん…全然いらん…絶対や…。」

  「例外は認めへんで…これも絶対や…。」

  「……うん。」 「稼働システムを止める装置まで、故障してて…修理も出来へんのやろ…?」                        「何があっても、情報漏洩をする訳にはいかんやないか………」                                                   「それにしても、あの長台詞…昨日から考えとった訳とは違うんやろな?」

   「アホっ! あんたとは違うわ! アホっ!」

「見事に、最初と最後に付けてくれたけど、そのアホの俺やけど…警察予備軍としての俺は、お前の傷害の現行犯を見逃したるつもりや…せやけど、この顔見ただけで…お前に殴られたって事は、誰が見ても判る事実やないか……」                       「今日、明日中にこの辺一帯、半径2キロくらいには…知らん人が居らんほど広まると思うで…。」

 「えっ…マサ~~どないしたん…? あちこち腫れて……」                                              「ここと、ここは、青タンになるやろなぁ…警察官になるって云うのに喧嘩なんかしとったらアカンやんか。」                              「これからは、何が在っても…気を付けるんやで~~。」

 「お前の矢印型のシッポ……もはや、生命反応無しの【ステンレス製】に変更されたみたいやなぁ……。」                  「…せやけど、これが喧嘩やったら…新聞に乗る程の事件になってると思うで…。」

   「……辛抱したんやろ…?」

    「えっ…?」

  「マサがこんな目に合うぐらいやったら、相手はどんな目に…って言いたいんやろ…?」

   「……?…?……」

 「今までのマサやったら…新聞も在ったかも分からん…けど、辛抱したんやろ…?」                               「なっ?…『俺は警察官や、こんなところで暴力は出来へん。我慢するんや…』って殴られても、辛抱したんやろ…?」  
  「えらい!」

   「……俺の方から、婚約解消してもええかなぁ…?」

   「ええで! そうするか…?」

 「しません! ほんの冗談や……分かってるくせに……。」 「お前…俺の性格を弄び過ぎや…ちょっと加減してくれ…。」            「夕子の場合、ほんまに人格が悪過ぎると思うで……ステンレス製のシッポに…トゲはチタン製やろ…?」

   「おもろいやないか… 腕、あげたようやなぁ……。」                                                「…誰の人格が悪いって…? 昼からは部活に行くんやろ…? 練習中の怪我と云う事でも…かめへんのやで~~」

    「…俺…お前が…ええ死に方したら嫌やわ………。」

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コメント

パンチと、初チュウゲットww

マサが不意打ちのチュウされたあとの、「はぁ、はぁ」が笑えたww興奮したのか?ww
夕子の矢印型のシッポは、伸びたり縮んだりしてますなあww

藤井美菜さん、いつも有難うございます。

いつもコメントと応援を有難うございます。

夕子のシッポは変幻自在……こからの展開にも御期待下さい。

夕子もマサも、いや、若いっていいですな(しみじみ)

ポール・ブリッツさん、本当にそうですね。

私も本当にそう思います。

物語は私と同級生と云う設定ですが、思えば35年ほども昔の話と成ってしまいました。

ほんとに、若いって・・・素晴らしい。
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