FC2ブログ

夕子、西成区花園町在住。 第57話       (昨日の釜めし…)

 「昨日の釜めし、美味しかったなぁ~ 今度はいつ、食べられるんやろ… もう、完全に癖になってしもうたわ~~。」

  「昨日は特別やで、あれは店の売りもんやし…昨日は、たまたま…二人分残ってたんや。」

  「そうか~~ 俺、正月になって、お年玉もろうたら…お客さんとして食べに行こうかなぁ。」

 「やめてや! マサからお金は貰いにくいやろ…釜めしまで、お母ちゃんから…マサへのお年玉になってしまうやんか。」

  「え~っ、そうかなぁ… お金払うても食べたいんやけど…。」

   「そら、そもそもが…売りもんなんやから…。」

   「それやったら………。」

  「マサは、またの機会を楽しみにしとき… チャンスはまた巡ってくるから…。」

   「そっか~ クリスマスプレゼントも…受付中なんやけど……」

 「ふ~ぅん…そら、良かったなぁ……。」                                                         「うちの家には…『日本にクリスマスは存在せえへん。』…と、云い張って聞かへんおっさんが居てるんや…。」                   「あんたの尊敬するおっさんやけど…どうする…?」

 「そうやったなぁ…… 青田先生がそう云うんやったら、日本にはクリスマスは無いんやろ…。」                       「わかった…。 しゃ~ないやんか… だいたい、柔道とクリスマスなんか…似合わんからな。」

 「もともと、くっ付ける必要も無いけど…あんた、お父ちゃんの言う事やったら、何でもええのんか…?」

 「当たり前やろ、先生は男らしい上に、正義の味方なんやど… 間違うた事を言うはずがが無いやろ…?」

   「ふ~~ぅん… それで、女風呂を…?」

 「…あ、あれは~~ ちょっとした…やなぁ…なぁ、もう忘れてくれ~~」                                     「今もこれから…ちゃんと宿題はしてからやで… 先生と約束があるんや…。」

   「ようするに… うちに来る訳やな…?」

   「そ…そう云う事になるわなぁ…。」

 「ろくでも無い相談やろけど… なんか、悪い予感がするわ…。」

 「アホな事言うな… 男同志の大事な話やないか… た…ぶん…。」

  「…ふ~ん、そうか… 勝手にしぃ…うちは知らん。」



    「先生、お邪魔します…。 昌幸です。」

  「昌幸、ちょっとだけ待っといてくれるか…この人で最後や…。 もうすぐ終わる……。」

  「はい、待ってます。 あの~ 夕子は…?」

 「ちょっと前に、出て行ったで。 …今はおらん。」

  「あっ、…そうですか…。」


  「マサ、待たせたな… 終わったぞ。」

  「はい…。 いえっ…そんなに待ってませんから。 それで、僕に話ってなんですか…?」

 「うん、それなんやけどなぁ…お前が礼儀正しいのは、ほんまに褒めたる…。」                               「…別に、俺に対してだけや無いのも知ってる… ほんまに偉いぞ……。」

  「有難うございます…。 けど、やっぱり先生にだけは…特別………」

    「そこやっ…!」

     「えっ…⁉」

   「ええか昌幸…俺はお前に、嘘なんか言わへんし…悪い事を教えたりするつもりも無い。」

  「そんなん…解かってます。 当たり前ですやんか…先生…。」

 「うん…ほんで、色々と話をするうちにや… なっ、話はおもろい方がええやないか…? そうやろ…?」

   「はい…それも、当たり前やと…。」

 「そ~~なんや。 せやから、嘘とか悪い事とは別に、中には…色々と…おもろい話が混ざるわなぁ… ええか…?」

   「…はい。 と~ってもええです…おもろいし…。」

 「うん…で、ここは…こないせんとアカンとか…こう、心掛けろ…とか、そんな話はやなぁ… そう云う部分は、よう聞いて、守ってくれたらええ…せやけどな…ここは笑いを取るだけのところやな~~ と、思うたら…そこは…ただ、笑っとたらええねん… ここが大事や…わかるか…?」

   「…先生、風呂の話…してます…?」

  「…おっ、いや~~~っ… 何もかんも合わせての事やけどな… そうや、風呂の話や……。」

    「やっぱり……はい。」

「…うん、あれは…マズイ…。」 「あれは~アカン… あそこが、ただ…笑っとったらええとこやったんや…分かるか…?」

  「はい…分かります……。」                                                                「確かに、ごっつい笑わせてもらいましたけど… 先生、『真似したらアカンぞ~~』って、笑いながら言いましたよね…?」

  「せ、せやろ~~ 言うたやろ~、言うたはずや… …なっ…?」

「あの、真似したらアカンは…『真似してみぃ…おもろいで~~』…と、しか… 僕には聞こえませんでした。」

  「…?…?… なんで、なんで…そうなるんや~~~~~?」

 「なんで、って言われても…先生は、『あれで何べんも楽しい思いをしたことか~~』…って、言うてましたやん…。」          「何べんもって言うてるのに…真似したらアカン… と、言われても……。」

 「アホっ!…俺は、見つかったり、バレたり…してへんから… ちゃうちゃう…何を言うてるんや…俺は…。」               「アカン…アカン事やねん…。」 「…ほ、ほんなら、あの日… いろんな話をしたわなぁ…? 体の鍛え方とか…重心の位置を見抜くんや…とか…。」 「…お前、次の日…すぐに、いきなり、直ちに、ためらいもなく…実行に移したって…ほんまか…?」

  「…はい。 あの話、聞いてから…他の事は、考えられへんように…なったもんで………。」

   「ま…昌幸~~ お前…ほんまに他の話は、何にも…?…。」

 「いえ、洗面器を…ピラミッドみたいに積み上げて…って、云うやつは…残念ながら、まだ実行には……。」

   「…するな~~~~~っ! 実行せんでもええ~~~!」

  「あれは、僕一人でも… 良文を誘わんでも出来きますから……。」

 「…出来んでええ~~~ねん! 一人でも、二人でも…そんな事は問題や無い…。」

   「はいっ! …二度と、バレるような事は…絶対に…。」

 「す、するな~~! …したらアカンぞ、絶対や… バレる、バレへんの問題やないと言うてるんや… ええか…⁈」

  「なにが… 二度と、バレるような事やねん…? …絶対したらアカン事って…? なんやねん…⁈」

  「わっ…! ゆ、夕子… お帰り~~。」  「え~~~っ! …あっ…夕子さん…お帰りなさい。」  

   「二人でハモって…… 悪い予感は、当たっとったみやいやなぁ……。」

  「なぁ、夕子… 誤解したらアカンで、俺はちゃ~んと…昌幸に一言、釘をさして…なぁ、昌幸…?」

「はい。…夕子、ほんまやど…先生は、『俺はバレへんかったから、良かったけど…お前はバレたんやから…二度と… それに、もうひとつ教えたやつも…やったらアカン…するな…絶対に。』…って言うのが…お前も聞いた、今の会話やったんや。」

 「昌幸~~~~~っ! お前なぁ~~その通りなんやけど…他に言い方が… なんぼなんでも、素直過ぎるやろ~~。」

   「マサっ…!」

  「は、はいっ…⁈」

    「帰り!」

  「えっ⁈… はい、お邪魔しました…。」

 「なぁ昌幸、まだ早いで… もうちょっとええやろ…ええやないか……。」 

  「マサは、 …帰るんや!」

  「なぁ、一人にせんといて…くれ…マサ~~」

   「先生、失礼します……。」

    「お父ちゃん!…‼…‼」

    「はいっ…⁈」  
 
  「……●…□…▼…◎…‼…‼…」 
 
    「………気を付けます……」

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント