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夕子、西成区花園町在住。 第52話  (ほな、お母ちゃん、そろそろ…)

  「ほな、お母ちゃん、そろそろ帰るわ~ おっちゃんら…ゆっくりしていってや~」

「はい、気を付けて…それにしてもこの頃は土曜日には必ず来てるけど…まぁ、夕子の事やから、心配せんでも…する事はしてるやろし、曲がりなりにも母親の店やしなぁ…でも、ほんまに…かまへんのやろか…?」

  「母親の手伝いして、何が悪いねん…なぁ、若女将…?」

   「そうや、店の看板やで…若女将は…。」

「うん、おっちゃんらの言う通りやで…。」「当たり前やけど、お酒を呑むわけやないし…時間も、8時には帰るんやから…。」       「だいいち、うち…この雰囲気が…好きやねん…… 手伝いたいねん!」

「まぁ、ほんまのところ、大助かりなんですけど…よう役に立ちますよってなぁ…邪魔になるぐらいやったら、かえって思わんのかもしれませんけど…気が付いたら、頼りにしてる私が居てるもんやから…母親としては失格や無いんやろか…って…時々考えてしまいますねん…。」       
            
 「…うん、ママの気持ちは…よう理解は出来ます… 言いたい事も解かります……。」                               「けど、ええんとちゃいますか…? 本人が喜んでやってくれてるんやから…… ねぇ、森川さん…?」

「門前の小僧や…小さい時からママのする事を…見て覚えて…若女将は、何にも言われんでも、やる事が解かってるんや。」   「せやから本人も知らんうちに…する事する事が…手伝いになってしまううんや…ちゃうか…? …なぁ若女将…?」

「なんや、うちの話で気恥かしいんやけど…おっちゃんの言う通り、自分でも知らんうちに手伝うようになってたと思うわ…お母ちゃん、一人で忙しいのは解かってるしなぁ……。」 「特に土曜日は…なっ…?」

  「ほんまに助かってますねん…夕子、ありがとう…せやけども……。」

 「もう、いややわ~。  お母ちゃん何を言うてるのん…ほんまに好きで手伝うてるんやから、気ぃよう手伝わしてぇな…。」

   「はい、そうですねぇ……。」

 「あのなぁ、日頃から俺は思うてるんやけど、若女将の一番すごいとこ…それは接客やで。 …間違いない。」            「この店にくる客は全員、思うてるはずや。 ほんでこれは、教えようと思うても、簡単に教えられるもんでも覚えられるもんでも無い…若女将 の天性とちゃうやろか・…パア~っと…明るくなる華まで持ってるわ。」

 「あっ、俺も絶対にそう思うてます。 あとは、それこそ門前の小僧で、勝手に体が動いてるんやないですか…?」

 「もう…うちが帰るって言うてから…なんやのん…別に、悪い気はしてへんけど……。」                           「有難う、これからも頑張って手伝うわ…ほな、ほんまにそろそろ、うち帰るし…おっちゃんら、ゆっくりしていってや~。」                   「……けど、お酒に飲まれる前に帰るんやで~~~」

   「…わかってる、おやすみ~」   「うん…おやすみ~~」
     「お疲れ~~」  「ありがとう、おやすみ~~」  「………」

  「ありがとう…気を付けて帰るんやで…。」   ( 『だいじょうぶ…わかってる~~~…』 )

 「…ほんまにすごい小学3年生やで…器に合うように盛り付けて、向きまで考えて出してくれる…。」                  「器に着いた煮汁をそっと布巾で拭くとこなんか……妙な色気まで漂うてる。 …たしかに、末恐ろしいかもしれんなぁ…。」

   「そう願いたいけど…後を継いだら…?」

  「うん、ママを超えるのは間違いないやろ…… 後は、料理の腕だけや…。」

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コメント

ありがとうございます

いつもご訪問ありがとうございます。

大変失礼いたしました、リンクありがとうござす。
こちらも リンクさせて下さいましm(__)m

気づくのが遅すぎのバカですが、今後とも宜しくお願い致します。

いえいえ、こちらこそ有難うございます。

こちらこそ、勝手な事をしたようで恐縮です。

今後とも宜しくお願い致します。

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