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夕子、西成区花園町在住。 第51話     (マサ、大丈夫か…?)

     「マサ、大丈夫か…もう治ったんか…?」

      「…とりあえずは…な…。」

   「なんや、その言い方は…? …まだ痛いんか…?」

     「…とりあえずは…痛ない……。」

  「せやから、なんやねん…おかしな言い方して…。」

   「…ん~~ 一回では終わらんかった……。」

「もう、なんの……あっ、歯医者か~~」                                                         「…そら、一回では終わらんやろ~何回も通わんとあかんわなぁ…ふふふ…ハハハ…ヒヒヒ…。」

 「…夕子、お前その性格、早よ治しとかんと将来…生活に支障が出るで…絶対。」

「心配いらん…… うちは、マサ以外には…天使のように優しいんや……。」                                  「だいたい、うちの事を悪魔やとか、怪獣やとか言うのは…マサだけなんや…。」

「あのなぁ…俺は、悪魔よりも怪獣よりも…たちが悪いと言うてるんや、一緒にしたらあかん……。」                     「夕子、お前…… 最近では、キングギドラも超えて…3キョウと呼ばれとるやないか…。」

  「マサ…ほんまに実力あげたなぁ…。」                                                       「いつもやったら、ここで…『アホっ!』…って言う場面やけど……【3キョウ】ってなんやねん…?…聞かなしゃ~ないやんか。」

「へっへっ、へ~ …せやろ…ええか、最強・最凶・最狂で…3キョウなんや………。」                              「…どうや…お前にぴったりやろ…………はぁはぁ……ふ~っ……。」

「なぁマサ、逃げながら言うのやめてくれへんか…ただでさえ、【あの昌幸がびびる女】…とか言われて迷惑してるんや…。」

「事実は曲げられへんやろ…こないだなんか、お母んに…『え~かげんにせんと、夕子ちゃんに怒ってもらうで。』…っ言われたぐらいなんや……。」 「お父んなんか…普通にうなづいとったわ。」

 「アホっ! …ちょっと待ちいや…うちは何モンやねん。 あんたの家族おかしいんとちゃうか…訳が判らんやろ…。」

「さすがに俺も、『お母ん…なに言うねん』って、言うたけど…お父んもうなずいてるし…もはや藤川家では常識として定着した。」

「定着してど~すんねん…かなわんなぁ…あんたの家、絶対おかしいわ…。」                                 「ちょっと待ち! …だいたい、何をやって怒られたんや…!?……。」

  「えっ…いや別にたいした事やない…はず…や…けど…。」

「なぁマサ、あんたのその雰囲気で、うちにはピンとくるもんがあるんや…。」                                  「言うてみぃ… …何をやらかして、うちに怒らせるつもりつもりやったんや…? マサのおばちゃんは…?」

   「いや~~ …せやから、大した事…は………」

 「…あるか無いかはうちが考えたる…言うてみぃ……うちにはマサの嘘…すぐに解かるんやから…気ぃつけや。」

    「…うっ……う~~~ …」

      「早よ!」

 「…え~っと。 …10日ほど前…良文と風呂にいったんやけど…入口で、今田のお姉ちゃんに会うたんや…。」

   「……ほんで? …なんとなく、もう腹が立ってきたわ…。」

 「いや、女風呂へはいってへん…… ほ…ほんまやで…ちょん切られたないし……。」

   「…忘れたはずや無かったんかっ‼」

 「…整頓不足………わ、忘れました………。」

   「アホっ! …それで…⁉…」

「…この壁の向こうに、今田のお姉ちゃんが居てると思うたら…良文と2人でドキドキしてしもうてやな…。」               「学校から帰ってすぐやったし、ガラガラやったんや…交代で肩車しようか~って……どっちが言い出した訳でもなく…。」

 「ど~しよ~もない奴らやな…ほんまに… このぉ…ドアホ~~~~っ!」

   「…アホです……。」

 「ほんまにぃ……。」  「…あほが………けど…なんでバレたんや…?」

「ジャンケンで勝った良文が先やったんやけど…たぶん…気付かれとったんやろなぁ…。」                            「俺に変ったとたん…眼が合うて…『こらっ、マサ~~』って…ええとこ無しや……。」

 「アホっ! ええとこ無しってどう言う意味やねん…?!」                                            「ほんまに、どうしょうも無いやっちゃなぁ…このアホンダラが… ほんでバレたんかいな……ドアホっ!」

 「いつもの事やけど、何回、アホって言うつもりやねん…。」                                           「いや、ここまでやったら良かったんや…今田のお姉ちゃんは…『こら~っ』で済んだんや…けど…川上のおばちゃんも居ったんや…『こら~っ』…で気が付くわなぁ…帰った時にはお母んの頭に角が生えてたんや。」

  「…それで、風呂での出来事やから…うちに怒ってもらう…と、云う話になる訳やねんな…?…」

    「さすが! …夕子って賢いな~~」

 「この、あほんだらが…あほらし過ぎて疲れてきたわ…… いっぺん生まれ変わってこい… ほんまに…。」

   「俺かて…生まれ変われるもんなら…必ず汚名挽回するから…なっ…。」

 「…とことんアホな奴っちゃなぁ…汚名を挽回してど~するねん…。」                                      「汚名は返上せんとあかんやろ。 名誉挽回や、覚えとき…ほんまに疲れる奴っちゃで…。」

  「一生ついて行きますので…… 面倒みてくれます…?」

    「絶対に!…お断りや!」

  「え~っ…ほんなら、これから…俺の行先は…?…」

      「歯医者や!」


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