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夕子、西成区花園町在住。 第46話       (マサ~帰り!…)

    「マサ、帰り! …来るな!」

  「なぁ夕子、不可抗力やないか…なにをそんなに怒ってるねん。」
 
  「うるさい! あんたとは絶交や。」

  「石鹸が無かったんや…しゃ~ないやろ。」

  「なにがしゃ~ないねん。 アホっ!」

  「油臭い言うたんはお前やど…石鹸無かったら…落ちへんやないか。」

   「ほんなら、忘れんと持って行け。 アホっ!」

「風呂行く言うたら、お母んも一緒に行くって言うから…俺はタオルだけしか持たんと入ってしもうたんや。」               「気がついた時は手遅れやないか… まさか、お母んに持って来てもらう訳にはいかんやろ~。」

    「当たり前や! せやから云うてお前が来るな。 アホっ!」

  「せやから、声を掛けたやないか… 『お母ん、石鹸もらいに行くで。』…って、お前にも聞こえたはずや。」

   「そう云う問題とちゃうやろ。 あかんもんはあかんねん…アホっ!」

「アホ、アホって、そない何べんも言わんでも…なぁ、ええ加減、勘弁してや、たのむわ~。」                        「【洋子】に行くの楽しみにしてるんや…お前も電話してくれた事やし…おばちゃんも、待ってくれてるんとちゃうんか…?」

「……卑怯者…お母ちゃんにいらん心配は掛けられへん…。」                                          「店から帰るまでは仲良うしたる…けど、勘違いしいなや…その間だけやで。」

   「うん、分かってる…ふ~~っ…。」



 「おばちゃん、こんばんは。 今日も、誘ってもらって有難うございます。」

  「はい、いらっしゃい。 遅かったやないの。」

    「うん。 ちょっと…色々と………。」

「また、喧嘩したな…?…仲がええ証拠かもしれんけど…まぁ、仲直りは出来てるんやろ、ゆっくり食べていったらええわ。」

  「今日のは、いつもの喧嘩とは違うで… マサが単独で…アホな事しよっただけや。」

    「単独でも無いやろ…?」

  「うちは知らん… 捲き込まんといて…。」

   「…目、合うたやんか…。」

 「ここで、それ以上しゃべったら、しょうちせえへんで……… 目…だけやろな…?」


「はい、はい…しっかり食べや~~ おかずは、どれをいくら食べてもかまへんよ。」                              「御飯もんは、あんたらの為に…【ちらし寿司】こさえたから…おかわりもしてや。」                                「そうや、残ったら…昌幸君、持って帰ったらええわ。」

  「あっ、はい。有難うございます。」  「……ごっつい……すごく美味しいです。」

「今日は、ちょっと遅かったから、もうすぐお客さんも来はるやろうけど、ゆっくりしていったらええよ…隅っこで悪いけど。」

   「はい、 …いや、隅っこで十分です。」

    「…目、 …だけやろな…?」

  「…あ…当たり前やろ。 お前、湯船に浸かってたやんか…。」

   「アホっ。 …いらんこと…思い出さんでもええ…。」

「びっくりしたんは俺のほうや… お前後ろ向きやと思うたら…こっち向いとったんや……。」                           「…気が付いたら、お前の方から…俺をにらんどったやないか。」

  「思い出さんでええって言うてるやろ………… なぁ、なんで…後ろ向きやと思うたんや…?…」

   「そっ…それは……やなぁ……。」

    「…うちの隣に誰かおった…?」

    「…今田のお姉ちゃん…。」

    「…………」

「こっち向いてたわ…姉ちゃんは判りやすいからな… 別にお前と比べた訳とは違うで……。」                       「…夕子は、髪の毛も短いから…なおさらやねん。」

   「…なにが、なおさらなん…?」

  「…前か後ろか…判りにくいねん……。」

 「それって……色が黒いからだけ…とは…違うわなぁ…?」

 「ちがう、ちがう。 お姉ちゃんかて、お前ほどやないけど…色は黒いやんか。」

   「……ほんなら、なに……?」

   「えっ、……なにって、…なにも無いで…。」

 「なぁマサ、…絶対に怒れへんから言うて…。」

   「…いや、絶対怒る。」

  「絶対、怒れへん…… ちょっとこの夏から…気になってる事が在るねん…。」

 「なぁ、たぶん夕子の思うてる通りやからもうええやん…… 俺かて、命は惜しいやんけ…。」

  「思うてる通りでもええ……… 絶対に怒れへん。」

  「…あかんて、あかん ……絶対、あかん…。」

「ほんなら…今田のお姉ちゃんと、どこが違うんか…だけでもええわ………。」                               「…なぁ、お姉ちゃん……6年の中でも…大きいって有名やわなぁ……。」

「…そ…それやったら言うけど……夕子、お前の場合…前より…肩甲骨の方が大きいやないか……。」                 「…けど、神に誓って言うとくで… 俺はお姉ちゃんばっかり見てたから……お前の方はゼンゼン見てへん…ほんまやで。」

「…そうか…せやろなぁ……今の話は説得力十分や……腹は立つけど…信用できる……信用したるわ…。」

 「良かった~!  …めでたし、めでたしや~。」

「…どアホっ! なんにも めでた無いわ!…早よ食べ…あっ、お母ちゃん…公務員のおっちゃん軍団や…いらっしゃい。」


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コメント

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VUITTONさんへ・・・

御訪問、有難うございました。

今後とも、よろしくお願い致します。



> 初めまして・.。*†*。.
>
> ブログ拝見しました。
>
> また、訪問させていただきますので
>
> 宜しくお願いします(^^)

太巻きおばばさんんへ・・・

いえいえ、こちらこそ御丁寧に有難うございました。

嬉しいです、お暇なときで結構ですので、是非、読んでみて下さい。

今後とも、よろしくお願い致します。





> はじめまして。
> コメント、ありがとうございます。
> 嬉しく拝読させて頂きました。
>
> 今は、多忙な日々を送ってますが、
> 冬になったら、時間が出来るはず。
> そうしたら、最初からゆっくり読ませて頂きたいと思います。
> これからも宜しくお願い致します。
>
> ありがとうございました。
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