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夕子、西成区、花園町在住。 第33話  (おっちゃん軍団いらっしゃい…)

 「・・・森川さん、藤島さん、山本さん、北村さん、公務員のおっちゃん軍団いらっしゃい。」

「なんか、ややこしいて疲れる挨拶やわ。いつも通りに戻してくれるか。」

「せやろ、うちもそう思うし、助かるわ。」

「いやいや、俺は一人ずつ順番に、顔を観ながら名前呼んでもらえて嬉しかったで。座りかたによって、呼ぶ順番も替わるって事や。」

「まぁ、人それぞれやろ。俺は短い方が好きやけど、若女将の気分で決めてくれたらええ。」「それより、まずは土手焼きで一杯や。」

「せやな。」

 「はい、お疲れ~」

「なぁ、森川のおっちゃんって、ゆうべも来てくれてたやん。お店的には、毎度おおきに~なんやけど・・・」

「なんや、気ぃつこうてくれてんのかいな。そんなん、自慢やないけどおとといもや。しかも嫁はん連れで。うちは二人だけやから、週に1、2回は晩ごはん自体をここで済ますねん。それに俺の場合、地下鉄降りて歩いてるうちに、気が付いたらここに座ってる事まであるわ。」

「森川さん、それ、もう病気ですやん。」

「病気って・・・、まぁ、いつやったか、考え事もしてたけど、ほんまに家とここがややこしぃ成ってなぁ、あれ、うちの嫁はん、いつの間にこんな若こうてべっぴんになったんやろって思うたことも在ったわ。」

「いやいや、それは、完全に病気ですわ。」

「なんて言うか、不思議な事に、いっぺんここに寄ったら、家までの帰り道を思い出せるんや。」

「えっ、それまでは帰り道忘れてるっ事なん?・・・そしたら、森川のおっちゃん、ほとんど毎日来てくれてるんや。」

「せやな、6日のうち、5日ってとこやな。そこに、山ちゃんが3日くらいや・・・なっ?」

「俺まで、病気に聞こえますやんか。」

「なんや、うちの店、病人の集まりでしたんか、うちは医者やありませんえ・・・はい、これ、イワシ炊きましたんやけど、みんなで味見して頂だいね・・・包んどきますよって、森川さんは持って帰って、奥さんにも食べてもらって下さい。」

「ありがとう、いつもスマンなぁ。こないだの炊きこみ御飯も美味しかったで。」

「そんなぁ、奥さんにはお世話になってますから・・・この間も、ほら今年から体育の日って祭日が出来ましたやろ。その時の区民体育祭のお手伝いでも、奥さんがいちばん頑張ってはりましたわ。」

「新しいもん好きやねん。」

「・・・ちょっと違うような・・・」

「せやな・・・とにかく、賑やかなんが好きやねん。特に子供が集まるようなとこには喜んで行きよるわ。」

「子供さんにあげる、飴やお菓子まで用意してはりますもん。よっぽど子供が好きみたいですわね。」

「好きなんはほんまやけど、出来んかった事がよっぽど残念やったんや思うわ。」

「こればっかりはなぁ、うちなんか3人も出来た替わりにみんな女の子や。1人でええから男の子も欲しかったで。」

「性別かぁ、それも在るわな。実の事言うと、うちにも出来たんやけど、流れてしもうたんや。その後それっきりでなぁ。・・・あかん、しんみりしてきた。今日は早よ帰って、嫁はんと飲み直すわ。ママ、お勘定しといて。これ空けたらかえるよって、みんなはゆっくり飲んどいてや。」

「そうか、俺はもう一本飲んでかえるわ。」

「北さん、俺らも付き合うで、なぁ山ちゃん?・・・」

「はい。僕はこんな時間に帰っても仕方ないんで・・・。」

「森川さん、おおきに。これ、云うてたイワシ、包んどいたから。これをおかずに奥さんと飲み直して。」

「ありがとう。ほな、みんな、ゴメンやで。」

「お疲れさん。また来週。」

「さぁ、こっちも残ったメンバーで飲み直しといこか。」
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