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夕子、西成区花園町在住。 第27話          (運動会 前夜-1)

  「お母ちゃん、うちが来るのはほとんど土曜日やけど…他の日はどんな感じなん…?」 「まぁ夜はだいたい想像つくわ…。」    「森川のおっちゃんなんか毎日みたいに見かけるし… なぁお昼って、どんなお客さんが来てはるの?」

     「ほんまに夕子は…知らん事はなんでも聞きたがるわねぇ。」

  「そんなこと無い。 …うち、ど~でもええことは、ほんまにどうでもええねん。」                               「…せやけど、お店やお母ちゃんの事は、どう云う訳か…なんでも…どんなことでも気になるんや。」

 「そう…とりあえず、気に掛けてくれて有難うって事にしときます。 お昼はね、ほとんどがこの辺りで仕事してはる人ですわ。」  「お弁当作るんも  大変やし、暑い間は腐る心配も在りますやろ。」 「そうや、この夏から来てくれるようになった、若い靴の職人さんもな、梅雨ぐらいまでは母親の手作り弁当やったそうですわ。 でも、やっぱりさっき言うたような理由からでしたんやけど、これが、秋になったころから…『もう、弁当は作らんでもええ。』と…母親に言いましたので、これからも毎日、よろしくお願いします。」って…ほんまに毎日、通うてくれますねん。 うちには有難い話ですけど、お母さんの事考えると…チョット悪い気がしてますねん。」

  「お母ちゃんの作るもんって、ほんまになに食べても美味しいから、うちにはその人の気持ちよう解かるわ。」             「料理の数も多いし…。」

 「そう、私もその人に…お母さんに申し訳ないわぁって言うたら…弁当は有難いけど、毎日、同じおかずなんで飽きるんやそうですわ。」 「ここへ来たらいろんな料理が食べられて、僕の方こそ有難いですって言うてくれて…フフッ…また、お母ちゃんのファンが一人増えましたんや。」

    「お店の……の間違いとちゃうやろか?」

      「なにか言いましたか…?」

   「うぅん、別に…ただ、うちも…マサとお母ちゃんのプラス思考は勉強する事にするわ。」                      「なぁ、そろそろごはん。 お腹すいた~」

 「今日は、オムライスに初挑戦と思うてたけど、さっきの一言で、たくあんでお茶漬けに変りましたなぁ…」

     「ええ~~っ……うそや~ん…。」

 「…嘘です。 お茶漬けも嘘ですけど、オムライスも予定に入ってません。 ちょっと意地悪、言うてみただけですわ…」       「今日は出来メニューの、巻き寿司、イナリ、バッテラのお寿司セットで辛抱して。 おかずは何を食べてもええから。」

  「十分やんか。 びっくりさせんといて欲しいわ。 お母ちゃんの作るもんやったら何でもええんやから。」

 「急に来るからやで。食べたいもんが在る時は前もって言うといてね。きょうは釜めしも残ってないしなぁ。」

  「美味しい…公務員軍団、来てくれるやろか。」                                                 「そうや、あしたは運動会やで、覚えてくれてたぁ?…夕子も今日は早めに帰る事にするわ。」

  「当たり前やないの。 お弁当持って、お父ちゃん、お婆ちゃんと応援に行きます。」

     「えっ、ほんまに…?」

 「せやから、当たり前やないの。 去年までとは事情は変わっていても、びっくりする事や在りません。 当たり前の事です。」   「そうや…賭けてもよろしいで、今晩お父ちゃん…必ず、お店に来るはずですわ。」 「だいたい、サブちゃんって、運動会のために一年を生きてるような子供でしたんや。…『主役は俺や、体の芯から燃えて来よる~』とか…訳の解からんこと言うてましたわ。」

    「うち、そんな奴…もう一人知ってる。」

  「…とにかく、そんなお父ちゃんが、夕子のぶっちぎりで勝つところ見逃すはず無いやないの。」

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コメント

マサとサブが子供時代一緒の性格みたいだったんですね!!

ということは、大人になると夕子と・・・

勝手に想像してすみません。

運動会が楽しみ!!

夕子ちゃんかわいい。お母さんが大好きなんですね。
あたしもお母さんのお店でご飯食べたいな。

キャサリン・上川さん、いつも有難うございます。

芳月のアイスクリームは今も実在しますが、松喜寿司などはもうありません。
洋子はモデル店が在るものの、架空の居酒屋ですが、このようなお店がいたるところに在りました・・・ホントにどの店も繁盛していて名物料理が美味しかったですよ。

おじ さん 有難う・・・そして御免なさい。

新着順で対応してしまいますのでコメントが前後して御免なさい。

それから、もうひとつ…成長した夕子とマサの話は本気で構想中では在りますが、タイトルも変わっての続編というか・・・今はそのくらいで御免なさい。

運動会当日・・・かみんぐす~ん。

はじめまして

ここまで読みました。関西弁のしゃべりがテンポよくて、ユーモラスで、とても面白いです。

読んでいるうちに影響されたのか、わたしもこういうものが書きたくなり……書いてしまいました。(小声で)

今日の更新です。ご一読願えれば幸いです。

ポール・プリッツさん、有難うございます。

そう言って頂いて、とても喜んでいます。

作品はこの後読ませて頂きます。

今後ともよろしくお願い致します。

あめま~(∵)

もう9月や~
運動会の季節やな~
せやけどいまは春にするとこ増えてるな。
熱中症でバタバタ倒れはったらかなんわ。
やっぱ地球が熱なってるんかな。
弘さんの毎日ポチってるんやけど(たぶん)でへ。記憶力最低やねん。
いっぱい分けてはるから、変動がわからへんで。自分ではわかってはんの?

あめちゃん、いつも有難う。

コメントの解釈が間違っていたら御免なさいなんですが・・・

季節感的な話なのでしょうか?自身の経験上の話なので間違いはないと思っていますが・・・。

とは言っても50年近く前の話なので、過度なつっこみは御勘弁を。
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