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夕子、西成区花園町在住。 第26話          (運動会前日…)

   「さぁ運動会…あしただけは、秋を感じる突き抜けるような青空を背景に俺たちが主役や。」                    「なぁ夕子…体の中から湧き立つものを感じるやろ?」

  「マサ、あんたの文学的表現も磨きが掛かって来たみたいやけど、うちまで一緒にせんといてくれるか。」             「うちにとっては、明日だけが全てでも無いし…特に湧き立ってくるもんも在らへん。」

     「本気出せへんつもりか…?」

   「アホ!そんな事せえへん。 うちはベストは尽くす。」                                             「 マサみたいに、運動会のために一年を過ごしてる分けや無いと言うてるんや。」

  「そんなん俺もやで、何と言うても一番は正月や。 次はやっぱり…宿題、自由研究がなぁ……」                   「せやから…2番目は運動会や…その次が、夏休み……なぁ、最後まで聞いてぇや。」

     「…とにかく、リレーとか、ぶつかる競技は覚悟しとき。」

 「それや!…いやぁ~~そのことやけどなぁ…俺の極秘調査では、今年は夕子とぶつかる競技は無い事が判明してる。」     「それは同時に、俺は出るモンすべてで一位になれると云う事や。」 「その事実が何を意味するか…もはや自動的に、あの怪獣映画も俺のモンや…後は晴れてくれるのを祈るだけよ…フフっ…天気予報を信用すると…快晴や…アカン、笑いを我慢する方が大変や…。」

「しょうもないドラマを観たんか、悪いもん食べたんかは知らんけど…【サンダ対ガイラ】やな、そんな約束までしてるんか…?」    「だいたい、雨が降っても運動会は無くなれへん。」

   「日曜日にする事に意味があるんや…。」                                                   「月曜になったら、俺のとこはサラリーマンやから、観客がいてへん。噂だけでは信憑性に欠けるやないか。」

    「…そろそろ帰るわ。」 「電話して、お母ちゃんとこ行こ。」

      「俺も連れて……」

      「 行かれへん‼ 」

   「…またのお誘いをお待ちしてます。」

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