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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇) 第38話


 「さぁ、ここからの1年間が正念場や。高校を卒業してから1回も負けて無い…連勝記録更新中やからな。」

「よう頑張ってるなぁ…ここまで来たら、何が在っても行くんやで。うちも覚悟は決めたつもりやけど、予選で負けたら……」

「愛情を持って、慰めてくれるんやろ?」

「せや…慰めるだけで終わるからな。」

「判ってる…それでかまへん。」「絶対、大丈夫や。」

「自信が在るのは分かってる。けど、無理やり大きなプレッシャーを掛けるつもりなんか無いんやで。」

「大丈夫や。それぐらいで丁度ええ。」

「モスクワの次も決まったんやろ?」

「そんなん去年のうちに決まってるで…ロサンゼルスや。」

「その時でもまだ、27歳やで…」

「俺には次のモスクワしか無い。次の事なんか考えかけたら自分に負けてしまうんや…俺はそんなに強い人間とは思うて無い。」

「そうか、よう分かった。」「けど、もしもの時は…泣いて頼むんやったら、ロサンゼルスまで待ったってもええんやで。」


「有難う、その時が来たら考える。」「せやけど…今の俺に、もしもの時は無い。ええか、自分のためやと思うと甘えが出るんや。ハッキリ言うとくけどな、オリンピックはお前のために行くんや。それが俺にとって最高の結果を運んで来ると信じてるからや。」


「マサ、ちょっとアブナイ気持ちにさせるやないか…その辺にしといてくれるか…」

「ほんならお前も、俺に迷いが出んように、今まで通り厳しい姿勢を崩さんといてくれ。」

「わかった。けど、これでまたちょっとマサの事…好きに成ってしもうたやないか。」

「久しぶりに聞くセリフやな? 今、何点まで来てるんか聞いてもええか?」

「せやなぁ…よっしゃ大盤振る舞いの41点でどないや?」

「やっぱりな…2点から始まって一旦は0点まで落ちた事を考えたら、20年掛かって、大幅に増えたと解釈しとくわ。けど、なんで41点なんか教えてくれるか?」

「欠点は脱出したと云うことや。」

「さすが夕子や…厳しい姿勢は崩さへんわ。」



 「先生、ちょっとええですか?」

「おう昌幸、どないしたんや? またお前…懲りもせんとロクでもない話を持って来たんと違うやろなぁ?」
 
「はぁ…ちょっとした耳より情報が在るんですけど、なんでロクでもない話やと分かるんですか?」

「お前が平日に休みで、絶対に夕子が居て無い時を狙って来たんや…だいたいの予想は付くやないか。」

「さすが先生、実は……若い女の子に人気の混浴露天風呂が在るそうなんですわ。」


「・・・詳しく教えてもらう必要が在りそうやな…それで?」

「先生、自分で『絶対夕子が居て無い』と言うてるのに、後ろを振り向くって…よっぽどおばちゃんが怖いみたいですね?」

「そうなんや…お前が夕子を怖がるんも相当なモンやろうけどな、俺にしたら夕子の3倍は恐ろしい存在なんや。」

「そ、それは恐ろしいですね。夕子が3人の部屋とライオンの檻やったら、迷わずライオンの檻に入りますもんね。」

「当然やな…ライオンやったら、何かの間違いで勝てるかも分からんもんな。」

「はい、可能性の在る方を選びますわ。」


「…そろそろ本題に入ろか…」「勿論、何かの具体策を考えて来たんやろな?」

「いや、それは話を聞いてもろてから、2人で知恵を絞らんと………」



 「なるほど、夜中になって周辺の水商売や風俗のお姉ちゃんが集まって来るんか?」

「しかも、どっさり来るらしいですよ。昼の間もポツポツとは来るそうですけどね。」

「夜や。夜しかない…後は、どないしたら俺とお前の2人だけでその露天風呂にたどり着けるかと云う事や・・・」

「先生、何かええ手を思いつきませんか?」

「ちょっと待て…慌てたらアカン。」「だいたい、お前かて一つぐらい考えてこんかい。」

「いや~っ、事が重大過ぎて。バレたら今度こそ命に関わりますから………」

「2度と日の出は見られへんな…それだけは間違いないで。ええか、絶対や、絶対にバレたらアカンど。」

「はい…せやけど、どない考えても泊りがけでないと無理やと思いませんか?」


「一番の問題はそこやな。俺とお前が泊まりがけで…しかも誰もが納得する理由が必要なんや。しかし、ほんまに温泉なんか? トルコ風呂は有名やけど、温泉が在るとは知らんかったで。」

「そうなんですわ、意外と知られて無いみたいで、俺も知りませんでした。」「それで、おススメは一泊して夜中にお姉ちゃんと友達になってですね、情報を収集した上で気に入った子を次の日に指名したら…最高のサービスに在り付けるらしいんですわ。」

「なるほど、せやけど信用出来る情報なんやろな? 出所は確かなんか?」


「先生もよく御存じの、辻先輩ですから。」


「わかった…間違い無い。」「ほんで、お前はどうやねん……そろそろ経験をしたいと思うてる分けなんか?」

「いやぁ~それは…一人では行く勇気も無いし、なんて言うか…先生しだいですわ。」


「これは、じっくり作戦を練らんとアカンやないか…」

「先生、お願いしますわ………」


「よし、急がず慌てず、しかし近いうちの実現を目指して作戦を立てる事にするで。これを『雄琴温泉シャンゼリゼ作戦』と名付けるからな……よし、雄琴へ行くぞ!」

「…行くぞ!」



 「オリンピックは、うちの為に行ってくれるらしいけど…その『行くぞ!』は誰の為に行くんや?」

「う、うわ~っ…な、なんで…なんで夕子がここに? 嘘やろ~」

「ほんまに、なんでやねん? 昌幸、裏切るつもりは無いけどな。作戦本部…解散や。」


「……今度もまた、超能力か?」

「アホっ! 虫の知らせや!」


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若いのはいいと思うけれど、彼女がいる身でトルコがどうたらいうのは人間としてどうかと思うなあマサくん。

……いってみただけです(血涙)

ポール・ブリッツさん・・・トルコが判る世代でしたか・・・?

マサは残念ながら夢破れて・・・血涙? 

女(夕子)の六感恐るべし。

トルコくらいわかります

不惑ですもん。とほほほ。

はじめまして♪

ブログに小説を書かれている方はよくお見受けしますが、セリフだけでほとんど成り立っている脚本のようなお話、初めて見ました(o^^o)♪
読みやすくて面白いです〜! その時代の時代背景みたいなのをなにげに織り込んでおられるところも、昭和マニアのワタシの心をくすぐります(笑)
とりあえずこの青春篇を最初から読ませていただきます〜!(^-^)/

ポール・ブリッツさん・・・なるほど・・・

なるほどいわゆる「アラフォー」でしたか…私、「アラカン(還暦)」ですので…とほほほほほほほほ・・・

マナサビイさん、有難うございます。

情景や環境描写が標準語で大阪弁と混ざるのを嫌って大阪弁の会話にこだわって書いております。

頑張って誰のセリフか、どういう状況かが判るよう心掛けているつもりですが実力不足はご容赦下さい。

今後ともよろしくお願いいたします。

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