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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇)  第20話

  「あっ、おばちゃんお早う… マサ、大丈夫やろか…?」

「夕子ちゃん、昨日は迷惑掛けて…ほんまにゴメンやで。」                                             「お祝いとご馳走までしてもろうた上に、最後は先生に担がれて帰って来るなんて…何を考えてるんや…あのアホ息子は…。」

  「そんなん、何にも迷惑と違うけど…どうなん…?マサは、もう起きてるのん…?」

  「ピクリともせえへんわ…夕子ちゃん、行って…起こしたってくれるか…?」

  「ピクリともって…何時間寝てるんや…。」

 「初めてや云うのに、いちびって無茶飲みしたんやろ…?体はごっついけど、お酒が強いはず無いんやから……。」

  「夕べも言うた通り、無茶飲みなんかして無いんやけど…なぁ、おばちゃんは…お酒を飲めるんか…?」

  「飲めるもなんも、奈良漬でも…目が回りそうになりますわ。」

  「そ、そうやったんや…… 今まで、知らんかったんが不思議なくらいやわ…。」

「マサ~~なぁ、マサって……。」「ほんまにピクリともせえへん。これは殴ったり…蹴ったりもしにくいしなぁ……。」             「クソっ…こそばしてもアカンか………。」


「うっ、う~~っ…ハッ…ハッ~~夕子…か…?俺は生きてるんか…?天国と地獄を…行ったり来たりする…夢を見てたど。」

「ふ~まぁ……12時間以上…寝てたんは間違いないからな。」                                          「死んだように寝てたと云う意味では…夢の内容と一致するわ…… ほんで、どうなんや…大丈夫か…?」

 「大丈夫やとは思うけど…とにかく経験した事の無い気分や……これが噂の、二日酔いって奴やろか…?」

「二日酔いの噂なんか…聞いた事も無いし……うちも経験が無いから…断言は出来へんけどな……。」                          「…病気もした事が無いあんたが、気分が悪いとなると…それを二日酔いと…言うんとちゃうか…?」

  「とにかく、教えて欲しい事が、二つ在るんやけど……教えてくれるか…?」

 「そら在るやろなぁ~~ 一つ目は…?帰って来た記憶が…無いんやろ…?」

「そこや…。 おそらく、先生に迷惑掛けたと思うんやけど…どんな内容かを聞いてから…謝りに行かんと仕方ないやろ…。」

「それやったら、大した事は無いわ…… ここまで担いで帰って来ただけや…これは、お父ちゃんにしか出来へんからな。」

「うん、申し訳ない…それは記憶の無い俺にも想像出来る…。」「しっかり食べて、腹いっぱいになったんは…覚えてるんや。」    「ほんで、もう食べられへんと思うた処からの記憶が、ぷっつりと無い…その後はさっきまで…天国と地獄を行ったり来たりや。」

 「飲んだ記憶は残ってるんか…?」

  「いや、ビールを2杯と…焼酎のロックをおかわりしたとこまでしか…記憶が無い。」

 「それはそうやろ、その通りなんやから… あんたが飲んだのは、合計でその…3杯だけや。」

  「……おかわりした焼酎は…?」

  「ほとんど手つかずで…最後はお父ちゃんの…胃袋へおさまったわ。」

  「なるほど、それも一緒に謝っとくわ……ちょっと待っとてくれ。」

  「どないしたんや…?」

  「いま気が付いたんやけど…膀胱が破裂しそうなんや…。」

   「…黙って、早よ行き…。」

   「お前が聞いたんや……。」

  「ふ~~アカン…下を向いたら地面が歪んで見えるやないか……これも二日酔いの症状やろか…?」

「多分そうやろ…お父ちゃんもおんなじ事言いよるから…ただ、お父ちゃんがそれを言うのは…ボトル1本空けた時の話や…。」

  「そ、そうか……俺も、そのくらい飲めるように成るんやろか…?」

「あんたが、真似したら死ぬと思うで。お父ちゃんと、お母ちゃんの話によると…あんたは、本物の下戸らしいわ。」             「せやから、鍛えても強くなる事は無いそうや…さっき、おばちゃんの話を聞いて、うちも確信したわ…。」

  「えっ、お母んが…なんて…?」

  「奈良漬でも…眼が回るそうや…。」

 「そう言えば食べへんなぁ……家で酒の話なんかした事も無いし、家系なんやろか…?」

「せやな、藤川家の遺伝子かも…でも、そんなん…しゃ~ないやんか。」「ほんで、もう一つの教えて欲しい事ってなんや…?」

「それや…!俺…天国と地獄をウロウロしてたのに、さっき起こされた時は…三途の川を渡りかけた途中で…気が付いて戻って来たんや…お前、なんか…心当たりが在るんとちゃうやろなぁ…?」

「う~ん…心当たりなぁ……心に当たるかどうかは判らんけどな、どないしても起きへんもんやから……。」                「とりあえず、鼻と口を塞いでみたんや……あんた状況に合わせて、上手い事…夢を見るんやなぁ…?」

  「アホっ! 上手い事やあるか…殺人未遂の現行犯で逮捕したろか…?」


 「おうおう、逮捕出来るもんならやってみんかい。これでどうや…もっとか…?」

   「まいった……ストップや…ストップ…!」

 「二日酔いで、頭を振られたら効くやろ…?お父ちゃんで実験済みなんや。」

  「俺…やっぱり…お前がええ死に方したら…厭やわ。」

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コメント

去年、商店会の会合で飲めない酒を無理矢理飲まされたことを思い出しました。

僕の名前もマサが付きます。
  (ええ~い 言っちゃおう!正人です)

何か他人に思えませ~ん(笑)

飲めない孝ちゃんのパパ、有難うございます。

私は家系的にも酒飲みで、無理やりに飲むのでは無く……普通に飲み過ぎてしまいます。

だから二日酔いの度に飲めない人に生まれ変わりたいと考える始末です……(反省)

酒豪の夕子と下戸のマサの応援をこれからも宜しくお願い致します。

アルコール分解酵素において、生まれてくるだろう子供はどっちの遺伝子が勝つんでしょう(^^)

ポール・ブリッツさん、本当にそうですね・・・

そのへんのところ…ただ今、思案の最中です。
この青春篇では、2人の子供が生まれるところまでは含まれませんが……あれこれと続篇を考えているところです。このへんで御容赦を・・・
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