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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇) 第17話


 「早いもんやなぁ。年末は忙しいから余計にそう思うんやろうけど、あっという間に、もう正月が来てしまうやんか。」「なぁ、お母ちゃん、明日から学校も冬休みやから、残りわずかやけど気合い入れて頑張るから期待しとってや。」

「はい。もう、すっかり一人前になって…こんな早いとは思うて無かったですわ。」「それで、なにか考えてますのんか?」

「和風が店の路線やから、そこにはこだわるつもりなんやけど……唐揚げ、ハンバーグ、豚カツをみんな和風味で作ってみようと思うてるんや。」

「なるほど、それやったらクリスマスにも合いそうですなぁ……」「これからは、あんたら若い人らの感覚が必要です…さっそく明日から作って見たらよろしいわ。」


 「お父ちゃん、今から店に行くんやけど、実は、ちょっと新しいメニューを作ってみるんや。今日の昼御飯は店に来て食べてくれへんか?」

「えっ、お前、学校は?」

「もう…やっぱり酔うてたから覚えて無いやないか。言うたはずやで、うちは今日から冬休みなんや。」

「そうやったかなぁ…」「それで、人体実験のモルモットになれと言うんやな?」

「来んでもええ。ほな、行って来るわ。」

「あの~是非…ご馳走になりたいんですけど…何時に行けば?」

「アホっ、なんで素直に言われへんのや。」

「なんでって…これが素直にした結果やないか。知ってるくせに。」

「ふ~っ。うちの周りに居てる男どもは、なんでこんな奴ばっかりなんや。」

「アホっ、俺と昌幸の二人だけや無いか? なにを大袈裟な事言うてるんや。」

「二人で十分やろ! こんな奴、何人も居ったらたまらんわ。」

「スマン…男に限らんかったら、お前を入れて3人やったわ。」

「やかましいわ!」「ほんで、どっちにするんや? うちは忙しいんやで。」

「行く行く。この頃はモルモットにされてた頃が嘘のように腕をあげたからな。それに麺類とちゃうだけでも有難いんや。」

「ほんまにアホ親父が…スッと言えスッと。来るんやったら、昼の忙しい時間を避けておいでや。」

「よっしゃ。遅めの昼御飯でいくわ。」

「それがええわ。3品あるから、お腹へらして来るんやで。ほな、行ってくるわ。」


 「ふ~っ、昼間は、いっとき集中やから、夜とは違う忙しさが在るなぁ……」「後はお父ちゃんの味見やけど、電話して呼んでもええやろか?」

「やめといた方がええと思いますよ。お客さんの都合が在るから…お父さんにまかしといたらええやんか。」「早よ来て欲しいのは分かりますけど、あんたの悪いとこやで…慌てなさんな。」

「せやな…結構、自信作なもんやから。」

「大丈夫。きっと美味しいはずです。」「作ってるところから見てましたけど、申し分無いと思いますわ。」「あとは、モルモットの口に合うかどうかですけど、たくさん作って、いろんな人に食べてもろうた方が、よう分かるんと違いますか?」

「それはそうかも知れんけど…まだまだ臨床実験をしてからで無いと、人が食べられる物なんか、モルモットも嫌がる物なんか、自信を持たれへんねん。」

「これは、自信作なんですやろ?」

「自分では自信作でも、お客さんに出すとなると勇気が必要やんか。」

「夕子の気持ちは分かります。でも、これからは自分の口を信じて、夕子が美味しいと思うた物は、遠慮せんと多めに作って、心安いお客さんに試食してもろうて意見や感想を聞いたら宜しいねん。」

「わかった、そうするわ……」「とにかく、今日お父ちゃんが美味しいと言うてくれたらの話や。」


 「お父ちゃん、何してたんや?」

「ごめん。お客さんのタイミングが悪うて、どないしようも無かったんや。おかげで、腹ペコで死にそうや。」

「腹ペコは好都合や、まずはこの唐揚げから食べてみてくれるか。」


 「……旨い。」「これは…一見、普通の唐揚げやけど、なるほど和風味か? タレが掛かってるんか?」

「タレとダシの間やなぁ…唐揚げ専用に甘めの和風だしを作ったんや。中々いけると思わへんか?」

「中々どころか、俺には初めての味わいやけど、今までなんで無かったんやと思うほど旨いやないか。」

「それは素直に嬉しいわ。全部食べてええんやけど、ちょっと置いといて、次はこれとこれも一緒に出すから食べてみて。」

「よっしゃ。ハンバーグとカツとじ…のようやけど和風なんやな?」

「せやねん。ハンバーグは大根おろしは見ても分かるやろ? そこにたっぷりの生姜と、柚子のきいたポン酢醤油で食べてもらうつもりなんや。」「カツとじの方は、そのまま御飯に乗せたらカツ丼やないかと言われたら、その通りなんやけど、洋風の豚カツとはもちろん違うし、実は特製の味噌仕立てにして在るんや。」

「お前、イキイキしてるなぁ。ほんま…情熱が伝わって来たわ。」「ん? 生姜が最高や。これは俺用に一杯入れたんか?」

「あっ、その通りやわ。喜ぶと思うたんやけど多過ぎた?」

「いや、俺にはええけど、生姜なんかはクセが在るから、お客さんの好みで入れられるようにした方がええと思うで。俺はニンニクも在りやと思うけど、どうや?」

「和風やからニンニクは考えて無かったけど、面白いかも知れんなぁ…いっぺん試してみるわ。お客さんの好みでって云うのはその通りやと思う。有難う。」


「うん。」「………こっちのカツとじは文句の付けようが無いわ。御飯にも合うし、この濃い味が酒にも合うやろ?  仕事中やしなぁ…御飯くれるか?」


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夕子ちゃんの成長ぶりを見るのが嬉しくてたまらん。

今度はマサの成長ぶりを(^^)

ポール・プリッツさん、有難うございます。

ポール・プリッツさん、有難うございます。

夕子の進化はとどまる処を知りませんが、マサも目標に向かって邁進致しておりますので長い目で応援をしてやって下さい。

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