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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇)  第16話

  「おい夕子、暇やったら…手伝うてくれてもええやないか…。」

 「勝手に決めたらアカン。 こんだけ寒むいのに、うちみたいな南方系民族は…コタツでみかん食べるのに忙しいんや。」

  「お前ほんまに…人に言われたら怒るくせに…都合のええ時だけは……。」

 「都合で言うてるんや無いで~ 興味が在るか無いか…好きか嫌いかの問題や。」

 「ええか…俺は慌てて買う必要も無いやろって、言うてるのに…。」                                           「なんでも手伝うから、一旦決めたもんは変えるなって…お前が進めたから車を買うたんやで…。」

 「一番必要な、駐車場の獲得を手伝うたったやないか…もう忘れたんか…?」

「有難う…それは忘れて無いで…ちゃうやんか…それはそうやけど、なんでも手伝うって言うのは…それとは別と違うんか?」

 「別もなにも、何でも手伝うとは言うてへんやろ。」                                                  「一人でしんどかったら、運転も代わったる…出かける時は、気分が向いたら弁当も作ったる…パンクしたら、放っとく分けにもいかんから、タイヤ交換も手伝うたる…それぐらいやったはずやで……誰も、洗車まで手伝うなんか言うてへんやろ。」

  「なんでやねん。 なんでも手伝うって…あの時には言うてたやん。」

 「今、言うた以外の事については…『気が向いたら』や……覚えとき。」

 「おいおい……ほな、今日の洗車は気が向かへんと云う事かいな…?」

「気が向くも何も…どこが汚れてるんかも解らんぐらい綺麗な車を、こんな寒い日に洗う奴の気持ちは、南方系民族には理解出来へんと言うてるんや。」「とにかく…車なんか動いたらええやないか…。」

「どこが綺麗やねん…?ドロドロやないか……おまけに鳥のフンだらけやし…あれが綺麗に見える奴の方がおかしいやろ…?」

  「嘘やん……買うた時にはピカピカやったやんか…もう、汚したんか…?」

   「お前、完全に動く気なしやろ…。」

  「せやから、コタツでみかん食べるのに忙しいと言うたやんか。」

 「せっかくの休みに、早起きまでして来たんやど…やる気無くすやないか……ちょっと…俺にもみかん一つくれるか…?」

   「マサ、あんたは…やめとき。」

    「な…なんでやねん…?」

  「いっぺんコタツに入ったら…外に出るの厭になるで~~。」

   「もう…10分前から成りかけてるわ…。」

  「アカン…!ほな、尚更や…。」「早よ! 覚悟決めて…洗といで。」

 「お前の悪魔度…料理の実力を遙かに上回ってるみたいやなぁ…。」

   「車は誰の車や…?」

  「えっ、それは俺の名義やから………。」

   「駐車場は…?」

   「それは…先生の………。」

  「洗い終わったら…出かけるんか…?出かけへんのんか…?」

  「えっ…!どっか…行く気あるんか…?」

 「気が向いたらやけど…そら、洗車までして誘われたら…普通は気も向くわなぁ…。」

「…おっと……早起きしたから…まだこんな時間やしなぁ…ワックスまで掛けたいし…頑張ってくるわ…待っといてくれ…。」

     (ほんま、しゃ~ない奴っちゃなぁ…よっしゃ…ほな、うちも……)



  「おい夕子、またせた……ん…?」「先生、夕子知りませんか…?」

 「なんや昌幸、知らんのんか…?出て行ったけど…だいぶ前やど…。」

 「え~~っ…やられたかな…?そんな奴とは違うんやけど……。」                                       「あっ先生…お礼は前にも言いましたけど、親父なんかも気を使ってますんで…改めて駐車場の件は…有難うございました。」

 「おいおい、改めてって…何を今更やないか…気にすんな、俺はそんな…ケツの穴の小さい男とは違うで。」

  「えっ!先生……ケツの穴大きいんですか…?」

   「アホっ!そ、そんな意味とちゃうやろ…⁉」

  「毎日…トイレで大変でしょうね…?」

 「大変やあるか!アホっ… ほんまに子供のころから…お前だけは……分かるやろ…?」

  「はい…トイレットペーパーが…大量に必要ですよね…?」

   「アホっ、違うちゅうねん…。」

  「あんたら楽しそうやけど…家の前で…漫才するんはやめてくれるか…。」

   「おおっ夕子~~何処に行ってたんや…?」

「マサが、うちに騙されたと思う前に帰ったるつもりで頑張ったんやけど……」                                   「…そんな心配は、必要なかったみたいやなぁ……さぁ行くで。」

   「ゆ、夕子、それ……?」

   「弁当や。」

   「……!…💛……!…。」

  「なんも言わんでええ…気が向いたんや。」

 「なぁ、今日のこれは… デートとは言わへんのか…?」

 「人に言わへんのやったら…好きなように思うとったらええ。」

  「デートや。 デートや。 デ~~トや~~!」

   「行くんか…?行かへんのか…?」

    「どちらを御希望でしょうか…?」

  「紅葉はどうやろ…?ちょっと遅いかもわからんけど……。」

  「枝に一枚でも残ってたら…俺は全然かまへんで~。」

 「お前らも、俺の事は放っといて、二人の世界に入っとるやないか…早よ、何処へでも行ってこい…あほらしい…。」
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コメント

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微笑ましいなあ。

それにしてもマサも根性見せたらんかい(^^)

ポール・ブリッツさん、本当に有難うございます。

いつも有難うございます、ど~しても夕子には勝てないマサですが…根性と愛情の混ざり具合に問題があるようですね…初めての酒でも苦労しそうです。

今後とも2人に応援をお願い致します。

突然失礼かとは存じますが、リンクを張らせていただきました。

よければ相互リンクをお願いいたします。

お返事いただければ幸いです。

ポール・ブリッツさん、リンクさせて頂きました。

こちらこそ有難うございます。

今後とも宜しくお願い致します。
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