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制服と割烹着(夕子と昌幸・青春篇)  第15話

  「お父ちゃん、マサがアホのくせに血迷うたんか…車を買いよるらしいんや。」

   「お前、もうちょっと他の言い方でけへんのか…?」                                               「昌幸の事となると特にやけど…ほんまにアホが血迷うたんやったら…そんな奴に、車の運転やらしたらアカンやろ…。」

 「いや、運転は心配ないねん。」                                                             「あいつ、運動能力は並はずれてるし、ハンドル持ったら意外なほど【ビビり】やから…安全運転間違い無しなんや。」

  「ほんなら、ええやないか……なにがアホで、血迷うてるんや…?」

  「駐車場はど~するつもりや、って聞いたら…それが問題で…買われへんって言いよるんや。」

  「……なぁ、買いたいけど…あきらめたって話なんか…?」                                            「たしかに藤川さんとこには…今更、駐車場は作られへんと思うけど…お前、何が言いたいんや…?」

 「うちは、いっぺん買うと決めたんやったら…『スパッ』と、買うたらええやないかって言うたんや…。」                     「ほんなら、あいつ…『考えて見たら、この辺は電車、地下鉄、バスと、ごっつい便利やし…難波や梅田もすぐそこや。』         「車なんか慌てんでもええ』…って言いよるねん。」

   「その通りやないか…。」

  「いややわ~~お父ちゃんまで…そんな事言うたらアカンやんか。」

 「お前、声の調子まで普段と違うてるやないか…結局、なんの話やねん…。」


  「車を欲しがってるのは…夕子やって事ですやろ…?」

   「お母ちゃん聞いてたんか…?」

 「うち見たいな大邸宅…どこに居てても聞こえますわ。」「ほんで、この大邸宅の庭に…用事があるんですやろ…?」

  「やっぱりお母ちゃんや…話が早いわ。」

 「え~っ、ほな夕子お前、うちの前栽を…駐車場代わりにするつもりなんか…?」

「骨接ぎの看板を、移動する場所まで考えて在るんやで…これ以上は無い…と云うほどの解決策やと思うんやけど…?」

 「思うんやけどって…看板だけはちゃんと、骨接ぎや無うて【青田鍼灸整骨院】と…正確に言うてくれるか…。」              「ま…まぁ、それはええわ…ほんで昌幸はなんて言うてるんや…?」

  「そんな事、出来る分け無いやろ~ 俺の親かて困りよるわ~って…。」

   「うん、普通やな…… ほんでお前は…?」

   「うちに、まかしとき!って……。」

  「…それもお前らしいな… ほんで相談に来た分けかいな…?お母さんはどう思う…?」

 「…そんなん… 私に振られても…………。」                                                     「かまへんと云えば、かまへんけど…逆に藤川さんの方が…それでもええと言うてくれんと……なぁ、お父さん…?」

  「それやったら…うちが説得済みなんや。」「よっしゃ~~これで解決や!」

   「お前、ほんまもんの怪獣やなぁ…。」

  「何とでも言うて……今度の土日はトヨタの日なんや…。」

   「買う車も決まってるんか…?」

 「大体はな…あいつ一人では、センスの欠けらも無いし……第一あいつの好みは…【うちの好み】なんやから。」

「なぁ夕子…あんたこの頃は、将来の事も受け入れて、色々と話をしてるのはよろしいけどなぁ…あんたの話を聞いてると、あんたが嫁に行くんや無うて…昌幸くんが、あんたの婿に来るみたいに聞こえますんや……」そこは間違うたらあきませんで。」

 「そんなん間違いようがあらへん…ただ名字が変わるだけの事やんか。」                            「力関係は、なんにも変る事がないんやから…その件についても…マサのおばちゃんとは…認識統一で…解決済みなんや。」

 「…戦後、女と靴下が強くなったと言いますけど…お父さん、あんた一人で夕子を生んだんとちゃいますか…?」

 「アホな事を言うな。俺がど~やって一人で生むんや…今の話なんか…完全にお前の遺伝子やないか…。」

 「お母ちゃんの遺伝子については、うちも興味が在るんやけど…この話の続きはまた今度や。」                        「さぁ、お母ちゃん…買い物と店の準備に掛かるで~!」

 「夕子また…あんた、なんか在ったら…すぐに慌てるんやから…今日はこれ以上、何が在るんや…?」

 「今日中に答えは出しとくから、仕事から帰ったら、店に来るように言うて在るんや。」                            「最近は、練習もきついみたいで、疲れて帰って来よるから…ちょっと元気の出る、特別メニューでも作ったるつもりなんや。」

  「あんた…4年も待たんと、トヨタの日に籍も入れたらどうですねん…。」

 「それはアカン。 お母ちゃんに言われた通り、過ぎた期待はしてへん…けど…うちはちょっと、ちょっとやけどな……。」       「実は、オリンピック選手の女房に憧れてるんや…けど、あいつの性格を考えたら…人参なしでも走る馬とは考えられへん。」

  「夕子あんた…いつから人参になりましたんや…?」

 「見た眼はゴボウやけどな……せやけど、これだけは確かやで……。」                                       「マサは、誰の為でも無く…うちの為にオリンピックに行って…金色の土産を持って帰ってきよる……絶対や。」

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